独自の超音波計測によるナノ物質と生体分子の研究

荻 博次

荻 博次 OGI Hirotsugu

物理学系専攻 教授
精密工学講座 量子計測領域

キーワード

超音波、固体物性、バイオセンサー、神経変性疾患、 非破壊検査

ここがポイント!【研究内容】

独自の超音波計測技術を用いて幅広い分野にまたがる研究を行っています。1つの重要なキーワードは共鳴です。共鳴現象においては、力学情報・電磁場情報が増幅されるため、通常では観測できない重要な物質内部の情報を得ることができます。音と光を用いて手作りで共鳴計測装置を開発し、ナゾの多いナノ材料の力学的性質や生体分子のダイヤミクスの本質を解明することを目指しています。そこで得た知見を基として、次世代スマートフォン等に使用される音響電子デバイスの研究や、診断・創薬に貢献するたんぱく質定量装置の開発、アルツハイマー病などの認知症の発症メカニズムの研究およびそれらの早期確定診断装置の開発を行っています。

応用分野

医療・ヘルスケア分野、創薬関連、非破壊検査

論文・解説等

  • [1] K. Noi et al., Anal. Chem. 93, 11176 (2021).
  • [2] K. Tanigaki et al., Nat. Commun. 4, 2343 (2013).
  • [3] H. Ogi et al., Phys. Rev. Lett. 98, 195503 (2007).