イベント情報(詳細)
イベント名 | 生体・バイオ工学&フォトニクス・センシング工学 - グループ ジョイントフォーラム - テクノアリーナ発・分野横断型研究の開拓に向けて |
開催日時 | 2024年11月14日(木)13:00 – |
開催方式 | 対面形式 |
場所 | 大阪大学 吹田キャンパス センテラスサロン(工学研究科内センテラス3階) |
申込方法 | 下記ホームページより申し込み願います https://forms.gle/iJ1oBwQ9gH4XmMZc9 |
申込締切 | 2024年11月11日(月)17:00まで |
主催 | 大阪大学大学院工学研究科 テクノアリーナ・インキュベーション部門 生体・バイオ工学グループ&フォトニクス・センシング工学グループ |
問合せ先 | 大阪大学 大学院工学研究科 附属フューチャーイノベーションセンター TEL:06-6879-7195(内線 7195) MAIL:forum@cfi.eng.osaka-u.ac.jp(岩堀) 大阪大学 大学院工学研究科 物理学系専攻 教授 吉川 洋史 hiroshi@ap.eng.osaka-u.ac.jp 教授 髙原 淳一 takahara@ap.eng.osaka-u.ac.jp |
イベント概要
2020 年4 月に発足したテクノアリーナには、工学研究科の先端的研究シーズに関する多様なグループが存在し、専攻や専門分野の枠組みを超えた交流が展開されてきました。その中でも、生体・バイオ工学とフォトニクス・センシング工学は親和性が高く、先端的なイメージング・センシング技術の生命科学・医療応用など、両分野を横断した様々な研究が展開されています。そこで本フォーラムでは、両分野に関連した研究者のご講演や、学内の学際的研究施設の情報提供を通して、テクノアリーナ発の分野横断型研究の開拓・推進を議論するための場を設けました。分野横断型研究を既に展開されている方だけでなく、興味がある、関連研究シーズをお持ちであるなど、様々な研究者のご参加をお待ちしております。
【プログラム】
開会の挨拶 大政 健史(大阪大学大学院工学研究科 研究科長/生物工学専攻・教授)
趣旨説明 吉川 洋史(大阪大学大学院 工学研究科 物理学系専攻・教授/生体・バイオ工学グループ長)
【招待講演Ⅰ】
医工連携から拓く尿路結石研究の新たな展望
田中 勇太朗(大阪大学大学院 工学研究科附属フューチャーイノベーションセンター・助教)
細胞組織を観察可能な超解像イメージング技術の開発
天満 健太(大阪大学大学院 工学研究科 附属フューチャーイノベーションセンター・助教)
化学プローブのデザイン・合成が開くin vivoイメージング
菊地 和也(大阪大学大学院 工学研究科 応用化学専攻・教授)
【招待講演Ⅱ】
無線・無給電水晶振動子センサー
荻 博次(大阪大学大学院 工学研究科 物理学系専攻・教授)
マテリアルサイエンスで切り拓く次世代骨医療エンジニアリング
松垣 あいら(大阪大学大学院 工学研究科 マテリアル生産科学専攻・准教授)
光や電気の微小信号計測可能なシート型センサと生体モニタリング応用
荒木 徹平(大阪大学 産業科学研究所・准教授)
【学内施設紹介】
ニコンイメージングセンターの紹介
山下 英里華(大阪大学大学院 医学系研究科・特任研究員)
フォトニクスセンターの紹介
高原 淳一(大阪大学大学院 工学研究科 物理学系専攻・教授/フォトニクス・センシング工学グループ長)
閉会の挨拶 髙原 淳一(大阪大学大学院 工学研究科 物理学系専攻・教授/フォトニクス・センシング工学グループ長)
懇親会
イベント開催報告
2020年に発足したテクノアリーナ・インキュベーション部門において初めてとなる 2 グループ合同でのジョイント・フォーラムをセンテラス・サロンで開催した。今まで「生体・バイオ工学」グループと「フォトニクス・センシング工学」グループはそれぞれ独自に専攻や専門分野の枠組みを超えた交流やシンポジウム開催などを活発に実施してきた。両グループにおける基礎研究はかなりかけ離れた研究分野であるが、両グループの研究者により推進されている研究対象や研究方法については親和性が非常に高く、先端的なイメージング技術を生命科学や医療分野へ展開する、あるいは生体材料の高精度センシング技術等々が可能である非常に相補性が高い研究グループ同士であることに着目し、今回、両分野に所属している研究者がグループの枠をさらに超越する事でさらなる分野横断的交流や融合研究開拓を目的として開催のはこびとなった。
初のジョイント・フォーラムということもあり、まず大政研究科長にご挨拶とエールをいただいた後、今回は特に最先端の研究をしている新進気鋭の若手の先生 6 名にご講演いただいた。第 1 部は医工連携研究を推進し、尿路結石の解析を実施している田中先生、細胞組織をより詳細に観察することができる超解像イメージング技術開発を推進している天満先生、そして化学プローブを最適にデザイン、合成することでin vivo でのイメージングの実現を目指している菊池先生のご講演を行った。休憩をはさんだ第2部では、物理学系専攻の荻先生より、無線を活用し無給電の水晶振動子の研究と応用展開についてお話いただき、次のマテリアル生産科学専攻の松垣先生からは、マテリアルサイエンスを活用した次世代の骨医療エンジニアリングへの取り組みのご講演をいただいた。また、大阪大学産業技術研究所の荒木先生からは光や電気から得られる微小信号を計測可能なシート型センサーの紹介と生体モニタリングへの応用研究のお話をしていただいた。
6名の先生の講演後、生体バイオ工学グループやフォトニクス・センシング工学グループに所属している多くの研究者と深く関与している2 つの学内施設、「ニコンイメージングセンター(山下先生)」とフォトニクスセンター(髙原先生)から最先端実験設備、測定技術や共同研究などのご紹介をいただき、参加した研究者は非常に興味を持ったようで多くの質問をしていた。
また講演終了後は、コロナ禍で中止されていた交流会を久しぶりに開催し、講演中に質問できなかった内容や実験における詳細なアプローチ方法について、講演者や参加者同士で活発な議論や交流が行われ、大いに盛り上がった。さらに交流会では、参加者各自の研究内容やどうしてこのフォーラムに参加したのか?研究に対する想いなどを一人ずつ発表するフリートークの時間も設けたため、多くの研究者がより親密に研究交流を深めていた様子が印象的だった。
今回、テクノアリーナ・インキュベーション部門で初となる、グループジョイント・フォーラムを開催したが、全く異なる専攻や分野で研究しているにもかかわらず、生体材料の挙動を知りたい、測定したいというバイオ研究者とこの方法で測定すれば生体材料の中も観察可能なのでは?というフォトニクス研究者の交流と研究マッチングの場を提供することで、多くの研究者に今までにない気づきや新しい興味を提供することができ非常に有意義なフォーラムであったと思われる。今後このようなジョイント・フォーラムを開催していくことは様々な分野の研究者や工学研究科とっても非常に興味深く、有意義なものになると確信することができたフォーラムとなった。
イベントの様子






