学生チャレンジプロジェクト

2019(H31)年度 採択テーマ

●学生推進プロジェクト

全日本学生フォーミュラ大会(自動車技術会主催)総合優勝への挑戦
ホームページ:http://ofrac.net/(外部リンク)
代表者:機械工学専攻 北野 裕太郎
大阪大学フォーミュラレーシングクラブ(OFRAC)は、2019年8月末に開催される学生フォーミュラ日本大会での二連覇を目指し、「勝つべくして勝つ、当たり前基準の向上」をスローガンにプロジェクトを進行した。
「当たり前基準の向上」というスローガンのもとメンバーの意識と実力の向上、フロントローディングを意識した開発、例年よりブラッシュアップを多く重ねた設計に取り組んだ。その結果、マシンの完成度は例年より確実に高く歴代最軽量の車両となった。
今年度大会(2019年8月27日開催)ではアクセラレーション等の動的審査やコスト等の静的審査で好成績を収めたが、優勝を目前にした耐久レースではパーツ破損によりリタイアしたため、総合順位13位に終わった。今年度大会で培った経験を活かし、次年度は確実に結果を残し勝ち切ることができるよう活動を続けていく。
NHK学生ロボコン優勝への挑戦(Robohan)
ホームページ:https://www.robohan.net/(外部リンク)
代表者:電子情報工学科 川本 浩平
RobohanはNHK学生ロボコンで優勝することを目標に活動している。
NHK学生ロボコンとは、NHKが主催する全国の大学・高専が出場するロボットコンテストである。今年度はNHK学生ロボコン(2019年5月26日開催)に6 年連続本選出場を果たした。
このほか、NHK学生ロボコンに向けて6大学で合同練習試合を行い、NHK学生ロボコン後は出場した大学による技術交流会に参加して技術力の向上を図った。
また、5月と11月に行われた大学祭や、11月にEXPOCITYにて行われた大阪大学共創DAYでロボットの展示や操縦体験会を行い、活動を多くの方に知ってもらうことができた。
次年度の大会については、8月末から試作機の制作を続けている。二度のビデオ審査に通過して本戦出場、決勝トーナメント出場、そして優勝を目指してメンバー一丸となって活動を続けていく。
無尾翼人力飛行機の研究・製作(空いけ阪大)
ホームページ:https://ykn-st.github.io/albatross/(外部リンク)
代表者:地球総合工学科 廣川 正太郎
「空いけ阪大」は鳥人間コンテスト(読売テレビ主催)への出場、上位入賞を目標に活動している。
2019年度は書類審査を通過できず鳥人間コンテスト出場は果たせなかったが、コンテスト用に製作した機体で試験飛行を行った。その結果、安定飛行を実現できる機体であることを確認した。そこで、2019年度はなるべく現存の機体を使用し、機体の調整や性能評価を正確に行うことを目標とした。
この目標を達成するには多くの試験飛行を行う必要があり、機体を例年より3か月早く完成させて調整を進めている。また試験飛行の資金を集めるためクラウドファンディングを実施するなど運営面でも新しいことに挑戦している。
今後は安定して飛べる機体を完成させ、2020年度鳥人間コンテストへの出場、上位入賞を目指して活動を続けていく。

●学生チャレンジプロジェクト

山と都市をつなぐ、木に触れる休憩所の設計/製作
代表者:地球総合工学専攻 林 和典
日本の林業は、安価な外材や木材価格の低下を受け衰退し、国産木材の使用は低下しつつある。そこで当チームは都市の人々に木材の手触りや匂い、温かみなどを感じてもらい、木材の良さを再確認してもらうため、奈良県十津川村から調達した材木で木造の休憩所を設計・製作した。
大学では図面や模型は製作するが、実際に材木を利用して製作することは難しい。木造の休憩所をチームで設計、製作することで施工や実際の空間を学ぶことができた。
製作した木造の休憩所は容易に持ち運びができるサイズであり、軽トラックに載せて様々な場所に設置した。8月9日の大阪大学工学部のオープンキャンパスではS1棟前に設置して多くの高校生に体験してもらった。また、10月25~27日に天王寺公園にて開催された「十津川村公園2019」というイベントや11月3日の十津川村の文化祭でも休憩所を設置した。現在は、十津川村の「21世紀の森」公園に寄贈し、利用方法を考えているところである。
One-Day Robot Learning 空間の創成:ライブで魅せるロボットづくり
代表者:機械工学専攻 角田 祐輔
本プロジェクトでは「ロボットを目の前で一から作る、動かす、コントロールする」をテーマに、ロボットの楽しさや魅力を高校生に伝える活動を行う。そのために、近年普及してきた3Dプリンタを複数用いて、ロボットのパーツを子供たちの目の前で作るロボットレクチャー空間を創出する。3Dプリンタを用いてロボットの機体部を製作するハードウェアゾーンに加えて、ロボットの回路部(エレキゾーン)、プログラミング部(ソフトウェアゾーン)を組み合わせることで、高校生にロボットがリアルタイムに作り上げられ、動き、コントロールするまでのプロセス全てを数時間で見せることができる空間(One-Day Robot Learning 空間)を提供することを目指す。
2020年度は8月にロボットを使用したイベントを予定している。現在は試作機を製作し、準備を進めている。
発展途上国における理科実験教育コンテンツの製作および効果検証
代表者:ビジネスエンジニアリング専攻  伴 瑞季
本プロジェクトはバングラデシュの低所得層を対象として教育の質の改善を行い、生まれ育った環境から生じるチャンスの格差を少しでも低減することを目的としている。
昨年度、バングラデシュの小学校で高学年を対象に理科の授業を実施したところ、授業の対象年齢の設定や授業時間の長さを考慮する必要があることが分かった。
本年度はバングラデシュの理科学習指導要領において必要とされる分野の中から「エネルギー」を題材としたものを扱うこととした。現地で入手可能な物品を用いて風力発電の実験授業のコンテンツ開発を行い、現地での授業を行う。
コンテンツの効果検証および質の向上のために2019年10月に日本の小学校5年生に対してパイロット授業を実施した。
現地への渡航は3月初旬を予定しており、実験授業の実施に加え、現地の大学生などに教育の現状や勉強方法についてなどのヒアリングを実施する予定である。