学生チャレンジプロジェクト

2021(R3)年度 採択テーマ

●学生チャレンジプロジェクト

全日本学生フォーミュラ大会(自動車技術会主催)総合優勝への挑戦(ENEOS枠)
ホームページ:http://ofrac.net/(外部リンク)
代表者:機械工学専攻 今村 和輝
大阪大学フォーミュラレーシングクラブ(OFRAC)は毎年夏に開催される学生フォーミュラ大会での「優勝奪還」を掲げ、プロジェクトを遂行した。
2021年度は、コロナの影響で環境が大きく変わり現地活動が制限されるなど苦しい状況が続いた。しかし、オンラインツールを活用して積極的にメンバー間でコミュニケーションをとりあうなど、限られた中でも結果を残すために静的審査に注力し、マシンは扱いやすさを重視した。
また、失火事故をうけて安全面について一から見直しを行った。マニュアル作成だけでなく、薬品使用歴を用いた薬品管理やポスターでの注意喚起などメンバーの安全意識向上と安全のための仕組みづくりに努めた。
2021年度の大会は、コロナ再拡大の影響により動的審査は中止され、静的審査のみの開催となったが、コスト審査では2年連続で1位、その他種目でも総合2位を獲得する好成績をおさめることができた。2022年度には動的審査でも好成績を残し、総合優勝できるよう、安全第一で活動を続けていく。
NHK学生ロボコン優勝への挑戦(Robohan)
ホームページ:https://www.robohan.net/(外部リンク)
代表者:応用理工学科 有山 直樹
RobohanはNHK学生ロボコンで優勝することを目標に活動している。NHK学生ロボコンとは、NHKが主催する全国の大学・高専が出場するロボットコンテストであり、Robohanは8年間連続での本大会出場となっている。
2021 年度は、COVID-19の拡大による活動制限などの影響を受けながらも大会に参加することができた。優勝は叶わなかったが、ローム株式会社様から特別賞をいただくことができた。
また、日々の活動の中では、新規技術の開発、新入生に対する教育等による技術の維持、発展に注力してきた。
活動形態として、機体を作る機構班、制御プログラムを書く制御班、回路を作る回路班といった3つの班構成のもと、お互いの班とコミュニケーションをとり製作を進めている。
2022年度大会については、2021年10月初旬から試作機の制作をはじめている。まずは、2次トーナメントへの進出を目指し、さらには優勝を目指し、メンバー一丸となって活動を続けていく。
無尾翼人力飛行機の研究・製作(空いけ阪大)
ホームページ:https://ykn-st.github.io/albatross/(外部リンク)
代表者:環境・エネルギー工学科 伊藤 拓城
本プロジェクト「空いけ阪大」では、2022年度に開催される鳥人間コンテストへの出場と上位入賞を目標に活動を行っている。
今年度は、パイロットを女性にするという新しい取り組みを行ったため、女性向けに機体を作り変えた。
また、女性パイロット特有の低体重を活かしつつ、低出力を補うための機体へと設計の改良を行った。
具体的には、プロペラの位置を変更することによりプッシャーが機体を押しやすくした。このことにより初速を稼ぎやすくし、全体的に定常飛行時に低出力になるように機体形状を細かく調節した。
2021年7月には新旧リーダーの引継ぎを行い、8月~9月には設計・試作に時間を費やした。10月以降、機体の安全性を保障すべく、機体の骨となる桁の荷重試験を行った。2回の桁の荷重試験(第1回11月、第2回12月)の結果、どちらも失敗に終わったが、反省点を活かし準備を進めたところ、第3回の桁試験を成功させることができた。
さらに、2022年度の鳥人間コンテストへの出場を目指して、桁の荷重試験の準備と並行して各班で本製作を行い、2022年3月中旬までには機体を完成した後には試験飛行を予定している。
IoT デバイスを用いた学内循環バスの利用動向分析・情報配信
代表者:環境・エネルギー工学科 川上 幸起
私たちは、学内連絡バスの利用平滑化と混雑緩和を目的とし、IoT(Internet of Things)機器を用いた車載式の乗降人数計測装置とバスロケーションシステム及びそれらの情報を配信するシステムの開発に取り組んでいる。
本年度は、人数測定装置とロケーションシステムの車載機の設計・製作を中心に実施した。人数計測装置については、既製品センサでは学内連絡バスでの測定に適性がないため、複数の1次元ToF(Time of Flight)センサを組み合わせたマトリックスを用い、省電力で低コストな計測を目指して開発を行い、車載でない状況下で人間の検出が可能であることを確認した。
今後、複数人が乗降する際の認識アルゴリズムの精度向上に向けた開発を行う。
2022年度以降には、まだ実施できていない車載試験を行うことを予定しており、車載時の電源確保や安全性について検討を重ね、車載試験を目指して開発を継続していきたい。
2025年大阪・関西万博で音楽の国際交流イベント「e-Symphony」開催プロジェクト
代表者:応用理工学科 山床 壮次郎
a-tune(ええちゅーん)は、音楽を通じた国際交流を企画し、2025 年に開催される大阪・関西万博への出展を目指す工学部生を中心とした学生の団体である。
私たちが「UNITY」と呼ぶ「各個人が自分と異なる相手の立場や背景を尊重できる社会」の実現という理念のもと、阪大生発ベンチャー企業eMotto株式会社が開発した誰でも簡単に演奏可能な新型の電子楽器ParoToneを使うことで、言葉の壁を越えて誰でも楽しめる音楽交流を企画しています。
2021年度には、VPNサーバを導入して通信環境を整えることで音の遅延を最小限にした。その結果、オランダやフィリピンなどの海外にいる学生との同時合奏イベントを成功させることができた。
2022年度には、世界各地の大学に展開している海外学生メンバーと協力し、最終的に総勢10カ国の学生が参加する同時合奏イベントに挑戦したい。
そして、3年後の2025年大阪・関西万博本番の目標である100カ国の学生によるオンライン同時合奏「e-Symphony」の実現に向けて活動を続ける。
給水機の設置によるカーボンニュートラルな大阪大学への貢献
代表者:環境・エネルギー工学科 坂田 実穂
私たちは、今後解決していくべき環境問題の中からペットボトル問題に着目し、カーボンニュートラルな大阪大学を実現するため、マイボトルの利用を促進することを目的とする活動を行う。その一環として、給水器を設置することがマイボトルの利用促進に対し、どれほど効果的かを検証することとした。
2021年12月16日、M3棟211教室、212教室に合計2台の給水機を設置し、多くの学生に利用してもらうため各所にポスターを掲示し、広く周知するためにTwitter やInstagram も利用し告知した。
また、日々の清掃や点検も行い、衛生管理に努めた。電力計と水量計を用いて利用量を計測した結果から、計測開始から15授業日の間で500 mlのペットボトル140本相当の量が利用されたことが分かった。
さらに、学生へのアンケート調査では、ペットボトルの購入量や環境意識の変化についても検証も行っており、今後も継続して調査や検証を続けていく。