学生チャレンジプロジェクト

2022(R4)年度 採択テーマ

●学生チャレンジプロジェクト

全日本学生フォーミュラ大会(自動車技術会主催)総合優勝への挑戦
ホームページ:http://ofrac.net/(外部リンク)
代表者:機械工学専攻 鈴木 統也
大阪大学フォーミュラレーシングクラブ(OFRAC)は毎年夏に開催される学生フォーミュラ大会での「総合優勝」を掲げ、プロジェクトを遂行した。
2022年度はコロナの影響で中止となった現地開催に代わる公式記録会により、スケジュールはやや後ろ倒しとなったが、ボディのモノコック化、アクティブサスペンションなど、さらなる技術への挑戦を行った。また、メンバーの世代交代に対しての技術継承を目指して活動した。
2022年度の大会はおよそ2年ぶりとなる現地開催となり、静的審査ではプレゼン審査3位と昨年に引き続き成績を伸ばし、デザイン審査では上位3校のみのデザインファイナルへの進出を果たした。総合優勝を目指していたが、車検審査不合格によって惜しくも動的審査に進むことができず、最終順位は63校中26位という結果であった。
2023年度は、昨年度挑戦を行った技術の深化を目標として活動を行い、実データによる評価を重視し更なる成長を目指していく。
NHK学生ロボコン優勝への挑戦(Robohan)
ホームページ:https://www.robohan.net/(外部リンク)
代表者:応用理工学科 安田 凌
RobohanはNHK学生ロボコン優勝を目標に活動している。NHK学生ロボコンは、NHKが主催する全国の大学・高専が出場するロボットコンテストであり、Robohanは過去に8年間連続大会出場をなしている。
日々の活動の中では、新規技術の開発、新入生教育の充実による技術の継承、発展に注力してきた。活動形態として、機体を作る機構班、機体の制御を行う制御班、回路を作る回路班といった3つの班構成のもと、お互い定期的な情報交換を行いながら製作を進めている。
2022年度は製作スケジュールの遅れやそれに伴う機体の再設計の不足により惜しくも出場を逃してしまった。しかし、これらの失敗を反省して活動に活かすことで、2022年9月に開催された東海地区交流ロボコンでは3位獲得などの結果を残すことができた。2022年9月からは2023年度のNHK学生ロボコンに向けての活動を始め、現在、試作機の再設計を行っている。今後、2023年度大会での二次トーナメントへの進出、さらに優勝を目指して、Robohanは活動を続けていく。
無尾翼人力飛行機の研究・製作(空いけ阪大)
ホームページ:https://ykn-st.github.io/albatross/(外部リンク)
代表者:応用理工学科 荒木 慎太郎
本プロジェクト「空いけ阪大」では鳥人間コンテストへの出場と上位入賞を目標に活動を行っている。
今年度は、弊団体初となる有尾翼人力飛行機に挑戦したため、大きく機体を作り替えた。具体的には、これまでエレボンと翼端板により行っていた操舵を尾翼で担うことにした。このことにより、桁のたわみによる影響を減らした。また、尾翼で操舵を行うことで主翼を浮力に特化させた。主翼においては直線翼に変更したことで強度解析の精度があがり、必要以上の補強による質量の増加を防いだ。
2022年8月からは新チームリーダ体制のもと、8~10月は設計・情報収集に注力した。11月以降は各班製作を開始し、12月末には機体の骨となる桁の荷重試験を行い成功させることができた。
今後、2023年度鳥人間コンテスト出場に向けて各班での制作を進め、4月には全体を組み上げ、4月下旬からは滑走路を使った試験飛行を予定している。
人力飛行機の研究・製作
代表者:環境・エネルギー工学科 川上 幸起
私たちは、学内連絡バスの利用平滑化と混雑緩和を目的とし、IoT(Internet of Things)機器を用いた車載式の乗降人数計測装置とバスロケーションシステム及びそれらの情報を配信するシステムの開発に取り組んでいる。
本年度は、人数測定装置とロケーションシステムの設計・製作に加え、車載に向けてバス会社との協議を実施した。人数計測装置については、複数の1次元ToF(Time of Flight)センサを組み合わせたマトリックスを用いて省電力かつ低コストな計測を可能にした。また学祭にて試験動作を行い、複数人が様々な速さでセンサーを通過した際のデータを収集した。今後は認識アルゴリズムの精度向上ならびに一般的な手法である画像認識による人数計測との精度比較を行う。
2023年度以降は未実施の車載試験を行い、回路の安全性や動作の安定性、さらに混雑状況の配信による利用平滑化の効果などについて検討を重ね、開発を継続していきたい。
2025年大阪・関西万博で音楽の国際交流イベント「e-Symphony」開催プロジェクト
代表者:応用自然学科 吉川 馨
私たちa-tune(ええちゅーん)は、大阪大学2025年日本国際博覧会推進委員会に所属する学生部会である。この学生部会は工学部をはじめとする様々な学部の学生で構成されて、2025年大阪関西万博での100カ国の学生とのオンライン合奏e-Symphonyの実現を目指して活動している。
活動理念を「各個人が自分とは異なる相手の立場、背景を尊重することのできる社会」という意味のUNITYとし、e-Symphonyを通じて世界中にUNITYの輪を広げたいと考えている。
2022年度学生チャレンジプロジェクトとしての活動では、音響環境の整備とより安定したオンライン合奏のための通信システムの構築を行い、これを用いて2022年12月にe-Symphony 2022~first season~を開催し、初めて3拠点での海外合奏に成功した。
2023年度には大阪関西万博でのe-Symphonyにより形態を近づけたイベントの企画と開催、また万博本番に向け海外参加者を集めたいと考えている。

キャンパス内での給水器の普及と持続的な運営の実現(Carry My Bottle Project)
代表者:環境・エネルギー工学科 坂田 実穂
我々は、給水機を設置し手軽にマイボトルが利用できる環境の実現を通じて、ペットボトルの消費量と二酸化炭素排出量を削減することを目的として活動している。
工学部のM3-211とM3-212に、昨年度から設置している給水機に加え、本年度は新たにE1-115とAR-604、AR-724に給水機を設置した。2022年の4月から12月までに利用された水の量は合計2741 Lであった。
給水機の利用者に対しアンケート調査を実施した結果、今後も継続して給水機を設置してほしいという声が多いことがわかった。
また、大阪大学祭での給水スポットの出店やSNSでの発信を行うことによってCarry My Bottle Projectの知名度を高めることができた。
さらに、給水機を持続的に運営していくために必要な資金を確保すべく、ビジネスモデルの構築や助成金の申請を行っている。今後は大阪大学の資金から自立することも目指し、さまざまな取り組みを行っていく。