パーフルオロアルキル化合物の触媒的分解

土井 良平

土井 良平 DOI Ryohei

応用化学専攻 助教
分子創成化学講座 有機金属化学領域 生越研究室

キーワード

フッ素化合物、パーフルオロアルキル化合物、ニッケル触媒、脱フッ素化

重点分野

触媒・分子技術、資源循環、サーキュラーエコノミー

ここがポイント!【研究内容】

パーフルオロアルキル化合物(PFAS)とは、CF2骨格を複数有する有機フッ素化合物である(図1)。その高い熱的・化学的安定性に起因して、環境汚染物質として近年認識されている。例えば、PFOS、PFOAなどはニュースでも連日取り沙汰されている。本研究では、PFASの脱フッ素水素化反応の開発に成功した(図2)。具体的にはパーフルオロアルキルアレーンに対して、ニッケル触媒存在下、ヒドロシランを作用させることで、炭素―フッ素結合がすべて炭素―水素結合に変換されることを見出した。

応用分野

環境、廃棄物処理、高分子合成

論文・解説等

  • [1] R. Doi et al., Journal of the American Chemical Society, 2023, 145, 11449.
  • [2] R. Doi, S. Ogoshi, European Journal of Organic Chemistry, 2024, e202301229.
  • [3] R. Doi et al., Organic Letters, 2023, 25, 5542.