走査トンネル顕微鏡を用いた分子レベルでのキラル認識機構の解明
キーワード
走査トンネル顕微鏡、探針増強ラマン散乱、キラリティー、円偏光発光

ここがポイント!【研究内容】
自然界には、キラルをもつ分子が数多く存在しており、分子のキラル認識が生化学反応の反応機構に重要な影響を及ぼす。その詳細な理解には単一分子での相互作用を調べる必要がある。そこで、キラル認識機構の単一分子レベルからの解明を目指し、走査トンネル顕微鏡でキラル分子を単一分子レベルで観察している。また、探針増強ラマン散乱やトンネル電流誘起発光で、分子の振動モードや発光スペクトルを得ることでキラル識別に役立てている。将来的にはこれらの測定系を利用して、単一分子レベルでのスピンを検出することを目指している。
応用分野
創薬関連、フォトニクスデバイス
論文・解説等
- [1] T. Hattori et al., Journal of Physics: Condensed Matter, IOP Science, 31; 255001-1 –6, 2019
- [2] T. Hattori et al., Physical Review Materials, American Physical Society, 2; 044003-1 –7, 2018
- [3] T. Hattori et al., Surface Science, Elsevier, 655; 1-6, 2017