生命に関わる結晶の相転移現象とその制御

丸山 美帆子

丸山 美帆子 MARUYAMA Mihoko

電気電子情報通信工学専攻 教授
創成エレクトロニクス材料講座 機能創製バイオマテリアル領域 丸山美帆子研究室

キーワード

結晶成長、バイオミネラル、結晶相転移、尿路結石、骨、 医薬品化合物

重点分野

計測分析技術、バイオ、光・量子、革新的マテリアル、医工連携、ヘルスケア

ここがポイント!【研究内容】

生物が作る有機物―結晶複合組織をバイオミネラルと言います。材料となる結晶には安定相、準安定相が存在し、生物はこれらの相転移を自在に制御しながら複雑な組織を作ります。例えば骨や歯はしなやかで強靱な性質を持ちます。一方で尿路結石や血管石灰化は、体内の制御機構の異常で生じる病的組織で、形成すると溶解や破砕、除去が困難で厄介な存在です。本研究室では、生物の結晶相転移制御のメカニズムを解明し、骨や歯の欠損・尿路結石・血管石灰化の新規治療法や予防法の開発を目指します。さらに、生物の結晶化戦略を応用した、新しい結晶材料合成技術を開発します。

応用分野

医療、創薬関連、ヘルスケア分野

論文・解説等

  • [1] M. Maruyama*(責任著者), et al., Crystal Growth & Design, 23 (6), 4285–4293 (2023).
  • [2] Y. Tanaka, M. Maruyama*(責任著者), et al., Scientific Reports, 11, 16841 (2021).
  • [3] Y. Tominaga, M. Maruyama*(責任著者), et al., Nature Photonics, 10, 723-726 (2016). (“ON THE COVER”に選出. Nature Methods 13, 973 (2016)で特集)